北海道・道東エリアは、豊かな自然やゆったりとした暮らしが魅力の地域です。「移住してみたいけれど、実際の生活費はどうなの?」と気になる方も多いはず。家賃は安いと聞くけれど、冬の光熱費や車の維持費は高そう…。
本記事では、中標津町をモデルに、”東京・札幌との比較を交えながら「道東での生活費のリアル」”を紹介します。
道東の生活費の特徴
家賃:都市部の半額近く
中標津町の賃貸相場は、2LDKアパートで月6〜8万円程度。
同条件の物件を東京23区で探すと12〜15万円が相場なので、家賃は都市部の30〜50%ほど安いと言えます。
移住者の中には「浮いた分を趣味や子育てに回せるようになった」と話す方も。
光熱費:冬は東京の2倍近く
一方で、冬の光熱費は大きな出費です。
道東では11月〜4月まで暖房が欠かせず、灯油代だけで月2〜3万円、電気代も1万円前後かかる家庭が多いです。
「家賃が安くても、冬の光熱費は東京より高い」と口を揃える移住者も多く、暖房対策は移住生活のカギになります。
車関連費用:必須のコスト
公共交通機関が少ないため、車は生活必需品。
自動車保険や税金に加え、ガソリン代(1.5万円前後/月)やスタッドレスタイヤ・除雪グッズなどの費用がかかります。
「東京では電車で済んでいた交通費が、道東では車の維持費に変わる」という感覚です。
食費:自炊ならむしろ安い
野菜や乳製品、魚介類は新鮮で比較的安価。ただし輸送コストのかかる加工品や外食は札幌・東京より高めのことも。
「外食はちょっと高いけど、自炊を中心にすると家族3人で月5〜6万円程度に収まる」という声もあります。
都会との生活費比較(例:中標津 vs 札幌 vs 東京)
| 項目 | 中標津町 | 札幌市 | 東京23区 |
|---|---|---|---|
| 家賃(2LDK) | 6〜8万円 | 7〜8万円 | 12〜15万円 |
| 光熱費(冬) | 3〜4万円 | 2〜2.5万円 | 1〜1.5万円 |
| 車関連(駐車場代含む平均) | 2〜2.5万円 | 2〜3万円 | 3〜8万円 |
| 食費(3人家族) | 5〜6万円 | 6〜7万円 | 7〜8万円 |
👉 家賃・食費は安いが、光熱費・車関連費用が高いというのが道東の特徴です。
トータルでは「東京より10〜20%程度安い」「札幌と同等〜やや高め」という感覚になるでしょう。
移住者の声:生活費のリアル体験
- 「東京にいた頃より家賃は半分以下。でも灯油代がかさむので冬は節約意識が必要」
- 「車は必須だけど、中古車をうまく使えば思ったより負担は少なかった」
- 「野菜や魚は新鮮で安く、食生活が豊かになった。子育て世代にはありがたい」
節約・工夫のポイント
暖房費節約:断熱カーテン・灯油のまとめ買い割引を活用・二重窓(ほぼ完備)
交通費節約:カーシェアや夫婦で1台にする工夫も可能
買い物の工夫:地元スーパーの特売や共同購入を活用、ネット通販は送料に注意
自治体の支援制度:暖房費助成や移住者向け住宅補助などがある町も
まとめ
道東での暮らしは、「安くなる支出」と「高くなる支出」が混在しています。
家賃・食費は抑えられる一方で、光熱費や車を新規購入する方は車の維持費が増えるため、トータルで考えることが大切です。
ただし、都会にはない広い住まいや豊かな自然、コミュニティのつながりは、数字以上の価値を感じさせてくれるでしょう。
「生活費がどう変わるか」をイメージしたうえで、ぜひ一度道東の暮らしを体験してみてください。



